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羽生アイクリニック院長
髙草木 伸子先生
BUT短縮型のドライアイの多さを実感しています。
埼玉県の閑静な住宅街にあるショッピングセンター内の眼科クリニック「羽生アイクリニック」の髙草木伸子先生を訪ねて、お話を伺いました。
ここは、ショッピングモール内に眼鏡とコンタクトレンズ販売のお店があることもあり、コンタクトレンズの処方や検査を希望される方が多く、そして圧倒的にドライアイが多いです。
やはりBUT短縮型が多いです。アイシャンプーとも関連の深いマイボーム腺閉塞の所見も多くみられます。ドライアイの診断基準が変わり、シルマーテストは必要なくなり、BUTで診断できるようになりましたが、まさに患者の立場に沿った変更だと思います。BUTが5秒以下だと異常とされていますが、1秒で破壊してく方も普通にたくさんいらっしゃいます。
はい。コンタクトレンズを初めて作りたいと親御さんと受診された中学生や小学生で、まだコンタクトレンズを使用する前なのに、角膜に傷がある場合もあります。スマホやゲームが原因ではないかと思います。ゲームを2時間やり続けているとか。そうなると、異物を乗せたことがなくても傷になってしまうのですね。もちろん、コンタクトレンズを使用しいて傷ついて痛いという例も多いです。
第一はやはり点眼薬です。ドライアイにもいろいろなパターンがありますが、ジクアスは全てをカバーしてくれるので使いやすいですね。ムコスタもすごくいいと思います。このふたつの点眼薬が出てきたことで、非常に治療がしやすくなったと思います。
困るのは「洗眼液」のタイプです。一瞬すっきりした気分になるので、使いすぎて、かえって悪化させているケースはよくあります。依存性みたいなものがあるのかもしれません。
若い方は今、エクステとかプチ整形とか、普通に皆さんされていますので、慎重に触るようにしています。アートメークでマイボーム腺が障害されているケースもあります。
エクステは必ず「よくない」と言っています。でも、なかなかやめられない人も多い。気持ちも分からなくもないところもあります。そうなると、リッドハイジーンの指導になります。
BUT短縮型が改善した例はよくあります。1秒足らずでパンっとブレイクアップしていたのが、3~5秒くらいに延びてきたり。そうなると、必ず患者さんの自覚症状も良くなっています。ゴロゴロ感がなくなったとか、そこは相関する気がします。「すごくよくなっていますよ。ケアを続けましょう!」とほめて励ますと継続してくれます。それから、アレルギー。私は、花粉症の方にもよくおすすめしています。あと、ものもらいができやすい方にも。抗生剤のあとの再発予防に、これで清潔にしてくださいと。あとは、まつ毛が減ったとか、切れやすい、という方には、今、まつ毛のための育毛剤もありますが、私は薬より日々のケアのほうが良いと思うので、まずはアイシャンプーでまつ毛を健康にしましょうと、アイシャンプーロングをおすすめしています。ご高齢の方だと、涙目と目やにでくちゅくちゅしてらっしゃる方、けっこういらっしゃいます。そんな方もにもおすすめしています。
アイシャンプーで目薬を卒業できた患者さんがいます。やはりずっと薬を続けるのは、患者さんにとっては負担になります。一生、目薬で治療しなきゃいけないのかと不安に思いますよね。薬がいらなくなると、患者さんはやはり喜ばれます。私自身も何かすがすがしい気持ちになります。よかった!って。クリニック的には患者さんが減ってしまうのですが(笑)。でも、それを目指さなくてはいけません。
患者さんに説明するときに、「こうなってますよ」と写真を見せると、すごく納得してくれます。ここがマイボーム腺で、こんな感じで詰まっていますよ、と。だからここの汚れをきれいに洗うと、こんなふうにきれいになりますよ、と説明すると、リッドハイジーンのことがよく伝わります。あと、アイシャンプーやサプリメントなどを待合室において、すぐに購入できるようにしています。別に購入するとなると、面倒と思ってしまい、ケアのチャンスを逃してしまうことになってしまいますから。
※2018年8月発刊 アイシャンプー通信Vol.2より抜粋
羽生アイクリニック
院長 髙草木 伸子先生
立教大学日本文学科卒業後、医師を目指して東京医科大学に入学。「人間に興味があり、心理学を勉強したら、もっと科学的に、サイエンスとして人間を知りたいという気持ちになりました」。東京医科大学卒業後、同大学眼科、群馬大学医学部付属病院、上尾中央総合病院眼科等を経て、2008年に埼玉県羽生市のイオンモール内に「羽生アイクリニック」を開院。